・車両概要
全車19m級の中型車であり、現在は全て4両固定編成を組成している。車内は、乗車時間が長くなく混雑する区間もあるため、全車3扉ロングシートを採用している。また、勾配区間が少ないため、MT比1:1の経済編成を基本に組成されている。なお、比較的寒冷な地帯を走るため、半自動ドアの採用やヒーター類の増強等、耐寒耐雪装備がされている。
現在、老朽化が進む3000系の廃車が進んでいるが、輸送量の減少による所用数の見通しを見極めているおり、純減とし固定費の圧縮を図るか6000系による置換えとするか検討中であるため、結論が出るまで3000系の活躍が続きそうな情勢である。
・6000系
製造初年2001年。
主電動機に小型堅牢な交流電動機を採用、制御装置はVVVF制御となった。また、制御単位を1C4Mとすることで冗長性を確保した。台車は構造が簡略化された軸梁式ボルスタレス台車を採用し、保守性の向上を図った。
接客面では座席幅を10mm拡大し460mmとしたほか、側扉上部にLED式案内装置が設置された。
3000系の活躍が当初予定より長引いたこともあり増備のペースはやや遅く、4連9本の新製に留まっているが、今後1〜2編成の増備が計画されている。
・5200系
製造初年1990年。
2000系、2100系の廃車により発生した主電動機、台車を流用した上で、5000系と同等の車体を組み合わせた機器流用車である。制御装置は新製しており、5000系同様、界磁添加励磁制御を採用した。
機器の発生状態に増備のタイミングが合致した際の増備であったことから、4連4本のみ新製された。
2003年以降、流用機器の老朽化により台車、主電動機、制御機器等を6000系と同等品に交換し、VVVF制御に変更された。さらに2010年から5000系に準じた内装のリニューアル工事が施工された。
・5000系
製造初年1988年。
軽量ステンレス車体、ボルスタレス台車を採用し、軽量化と省保守化を図った。また、主電動機を保守性の良い直巻電動機に戻す一方、制御方式に界磁添加励磁制御を採用することで回生ブレーキが利用できるようにした。接客面では、座席幅を20mm拡大し450mmにしたほか、半自動ドアをボタン式に変更した。また、車体の腐食の懸念がなくなったことから、側窓に一段下降式を採用した。4連13本が新製されており、青山鉄道の最大勢力となっている。
2006年以降、更新工事が施工されており、化粧板・モケットの張替え、袖仕切りの大型樹脂板化、座席部へのつかみ棒追加等の変化があった。
・3000系
製造初年1975年。
3年前に製造が始まった2100系で両開3ドアが採用され、優秀な乗降性能から通勤通学輸送に威力を発揮していたが、省エネルギーの必要性の高まりから複巻電動機を用いた界磁チョッパ制御を採用することで回生ブレーキを導入した。台車は従前どおりの円筒案内式である。
3連12本、4連1本が新製されたが、輸送量の増加により3連は組み換えにより4連化された。
経年による老朽化により、2007年から順次廃車が始まっており、2015年現在、2編成が残るのみである。
・現有車両諸元表
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