[ Line ] 路線概要

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01.路線概要

(1)概要

  江珂鉄道(こうかてつどう)は,北部にある江珂都市圏(220万人)と南部にある高町・一ツ葉都市圏(90万人)とを結ぶ延長79.5kmの都市間鉄道である。
  両都市圏の往来は活発であり、この都市間輸送が主軸ではあるものの,都市圏の拡大により近距離の通勤・通学輸送も増加しており,江珂都市圏は二軒以北,高町・一ツ葉都市圏は川壁以南が通勤圏となっている。これらの通勤・通学輸送は,現在の輸送の主力となっており,輸送量の8割以上を占めるまでになっている。

(2)競合路線

  JR高町本線と高速道路が東側にやや離れて並行しており,主として都市間輸送において競合関係にある。

  JR線は,客車・貨物列車の運転があるため,勾配を避けるべく東側の平野部を走行しており,距離は長いが勾配や線形は良好である。これらを活かして,特急列車は全線で130km/h運転を実施している。ただ、線路容量の都合により、快速・普通列車の運転本数に制約がある。

  高速道路は1979年に江珂IC〜高町北ICが開通して以来,自家用車や高速バスと競合するようになっており,1999年の一ツ葉知名道路の開業により,更に競争力が向上している。  
  自家用車は勿論のこと、高速バスも複数経路の路線が設定されており、運転本数も大変多いため、江珂鉄道との競合が激しい。

  一方,江珂鉄道は,両都市圏を最短距離で結ぶべく西側の山裾を走行しているが,全体的にアップダウンが多く,特に二軒〜川壁間は連続勾配,曲線の連続する線形である。しかしながら新野以南の一部区間で130km/h運転を実施し、フリークエンシーサービスの実施とあわせ、これらの競合路線に対抗している。

(3)寒冷地

  この他,沿線は寒冷な気候であり,1月の平均最低気温は-2度〜-10度,平均年間降雪量は80cm〜250cmとなっている。そのため,各種設備は耐寒耐雪仕様となっているが,冬季は凍結・降雪に伴う輸送障害が発生することがある。


・沿線路線図(クリックで原寸大)


02.沿線風景

  江珂市の中心部にある【江珂】は,駅北側がオフィス街、南側が繁華街・歓楽街となっており,地下街も発展しており、沿線で最も賑わっている。列車は駅ビルの2階から出発し,そのまま高架で【清水】に到着する。ここから先は住宅街が続くようになり、向日丘陵に取り付くとすぐに【四谷】に到着する。古い住宅街の中を高架のまま上り勾配が続き、【神崎】を経て、外環状道路と交差する【高塚】まで丘陵を上る。

  掘割を進み、その先にある桔梗トンネルから下り勾配となり、下りきったところで【友坂】に到着する。江珂市南東部の中心地であり、駅周辺は商業地化が進むとともに、バスの発着も非常に多いため、交通結節点としても賑わっている。川を越えると連続立体交差区間は終了し、地平に降りたところで【大戸】に到着する。住宅団地等の住宅街の中を緩やかに上ると【陣屋】を経て【新野】に到着する。ここから先はしばらく未開発地が続くことから、区間列車の多くは当駅で折り返す。

  広い谷間をやや上ると新野検車区・工場に隣接する【上野沢信号所】を過ぎ、狭まった谷間が再び広くなると,椎名ニュータウンの中心駅である【清滝】に到着する。駅周辺は住宅開発に続き、商業施設が進出しており、発展著しい。ここから進路を南に変え、ニュータウン南端の【川澄】を経て,古い市街地が見えて来ると【水橋】に到着する。

  ここからは緩い丘陵地帯のアップダウンが続くとともに,人口密度が減少し再び畑や森林が出現するようになるが,【四方】【長瀬】の駅周囲には住宅地が広がる。再び市街地が見えて来ると中間部の拠点駅である【二軒】に到着する。二軒市は自衛隊の大規模な駐屯地があり,人口の3割が自衛隊関係者である。

  二軒市街地を過ぎると再び畑や森林が増えるようになり,【下屋】を過ぎると人家はまばらになる。分水嶺に向け上り勾配が続くようになり,幅広い斜面を上る途中,集落のある【水無瀬】【影森】を過ぎると勾配も緩やかになり,山の裾野に小さな街が広がる【椹島】に到着する。   ここからトンネルで分水嶺を抜け,急峻な谷筋を連続急勾配・急曲線で下ると,途中に【大樺沢】,下りきった先で【川壁】に到着する。

 ここから平野を走るようになり,段々人家が増えて来る。四方から迫る高速道路をくぐると【漆畑】に到着,左手から山地、右手からは海が迫り、JR線・江珂鉄道・国道・有料道路が狭い平地にひしめき合う箇所を過ぎると,高町市街地北端の【白河】に到着する。ここから市街地の中を走り、高町検車区に隣接する【堀口】を過ぎ,高架に上ると【高町】に到着する。駅周辺は工業・港湾都市の中心部であり、オフィス街・繁華街として賑わっているが、往年の活気にはほど遠い。

  地平に下り,平野部に広がる住宅街の中を走り、【滝沢】【三峰】を過ぎると丘陵地帯のアップダウンが現れる。新興住宅地が広がる【美和】【小渋】を過ぎると葉月ニュータウンの中心である【葉月】に到着する。駅周辺は住宅開発に伴い人口が急増している。

  丘陵地帯を抜けると、古い住宅街が広がる【佐倉】に到着する。そのまま平野部の住宅街の中を走り,【早咲】【川路】を過ぎると高架となり,終点【一ツ葉】に到着する。駅周辺は一ツ葉市の中心市街地であり,高町・一ツ葉地区で最も賑わっている。

 

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